不発に終わったかに思えたノストラダムスの大予言、2000年問題が国際貿易センタービルの崩壊に姿を変えて我々の日常に訪れてからというもの、イデオロギー・宗教の対立、経済問題、オリンピックのロゴなど様々な要因を孕んだ世界的な騒乱は拡大の一途を辿っている。まるでジョン・ポールが本当に現れてしまったかのようだ。その拡大に宗教が大きな役割を担っていることはもはや否定することはできないだろう。次の窓外投擲事件がどこで起きるのかについて、個人的には目が離せないでいる。
さて、ただ、そんな国際対立の引き金にもなりうる宗教であるが、個人の道徳観・価値観の形成において重要な役割も担っているというのは紛れもない事実である。これについては、宗教的な観念が欠落してしまった我々日本人の自殺率の多さや成人式の荒廃っぷりを見れば明らかなように思う 。これがキリスト教的教育をしっかり受けた若者なら銃をぶっ放すぐらいなのだから、情けない話だ。
というわけで、何が言いたいかと言うと、我々日本人も日頃から信心深く過ごすべきなのではないかということだ。何かを信じるということは我々の日常を豊かにしてくれる。しかし、キリスト教やイスラム教だと世の混沌に身を投じることになってしまう。
今日は、こんな言いたいことも言えない世の中で何を信じればいいのか迷える日本人のために、おすすめの宗教をいくつか調べてみたので参考にしていただきたい。
世界の面白い宗教7選
地球平面協会
1956年、イギリス人であるサミュエル・シェーントンが国際Zetetic(真理を究明すること)協会を復活させる形で立ち上げた。後にチャールズ・ジョンソンがカリフォルニア州ランカスターの自宅に本部を置き、指導者となった。彼が2001年に亡くなって以来、協会は休止状態にあったが、最近になってダニエル・シェーントンが新たな会長として組織を復活させた。
名前の通り、地球が平面と考える団体で、最盛期には20000人を超える会員が在籍していた。彼らの主張は以下の通りである。
1.地球は球ではなく円盤型をしている
2.北極が円盤の中心にあり、円盤の外周は45mの高い氷の壁で囲まれている。
3.太陽と月の直径はいずれも52km程度である。
科学技術の進歩で天体観測や実際に宇宙へ行けるようになった今でも上記説を信じるものは多数存在する。人工衛星が打ち上げられ地球の外観が撮影された後もその写真はまやかしだと考え、地球が球体と信じる者はいなかったそうだ。もはや信仰宗教である。
また、協会員の中でも「平面」という定義にも様々あり、1のように円板型をしているというものもいれば完全に終わりのない平面が存在しているなど、様々な説が存在している。ひとそれぞれ考え方はいろいろあるよねと言いたいのだろうか? それでも地球は円っている。
ちなみに、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイは宗教裁判の末、著書が禁書となり自身も軟禁処分となったが、同時期のコペルニクスは著書「天体の回転について」において、『本書で記載しているのはあくまで天体の動きを予測するための数学的手段であって、天体が”実際に”どう動いているかについて記載しているものではなく、教会の教理を批判するつもりはない』といった注釈をつけて難を逃れている。ある意味こちらの方が個人的にはコペルニクス的転回であると個人的には思っている。
マラドーナ教
マラドーナ教(マラドーナきょう、西:Iglesia Maradoniana、英:Maradonian Church)、もしくはマラドーナ教会とは、アルゼンチンの元サッカー選手で元アルゼンチン代表監督のディエゴ・マラドーナ、ならびにマラドーナによる美しいサッカーを崇拝する人々によって創設された、マラドーナを神として崇める宗教である。
サッカーの神様として崇められているマラドーナを本物の「神」として崇める宗教。その十戒がなかなかすごい。
1.D10Sが仰ったとおり、汝はボールを汚してはならない。
2.何よりもフットボールを愛せ。
3.フットボールに対する無償の愛を宣言せよ。
4.アルゼンチンのユニフォームを守り、称えよ。
5.D10Sの言葉を全世界に広めよ。
6.D10Sの言葉と、彼の聖なる衣装が祭られた聖堂を祈れ。
7.一つのクラブの名においてD10Sの名を語ってはならない。
8.常にマラドーナ教の教えに従え。
9.汝の息子のミドルネームにディエゴと名づけろ。
10.激昂してはならない。それは汝の歩みを亀の如くにする。
※「D10S」とは、スペイン語で神を表す単語「Dios」と、マラドーナの背番号「10」をかけたかばん語であり、マラドーナの名前を表す彼らの神聖四文字である。
サッカーに対する愛が込められている。やはりFIFAランキングで上位に入るにはこれぐらいしないといけないのかもしれない。日本でもキング・カズ教団とか作ったら一定数の信者は獲得できる気がする。
なお、マラドーナが手を使ってゴールした後に五人抜きをしてゴールした日はマラドーナ教の「イースター」として盛大に祝われているらしい。薬物をやっていいかどうかは不明。
空飛ぶスパゲッティ・モンスター教
ボビー・ヘンダーソンが、インテリジェント・デザイン説を公教育に持ち込むことを批判するために創始したパロディ宗教(冗談宗教)。2014年現在、数カ国に支部を持つ。
オーストリアにおいて宗教団体としての登録を申請したことがあるが、キリスト教ではないとして同国宗教当局より却下されている。その後、オランダでも宗教団体としての登録を申請し、こちらは2016年1月26日に認可された。
人間のDNAは二本の糸が絡まったような螺旋形状をしており、これがまさに二本のスパゲッティである。そして人間の臓器もスパゲッティのように絡まっている等、なかなか面白い持論を展開する宗教。インテリジェントデザイン(「知性ある何か」≒神によって世界が設計されたという説)を批判するために創始した宗教なので、もはやなんでもござれという感じだ。
・宇宙は空飛ぶスパゲッティ・モンスターによって創造された。これは空飛ぶスパゲッティ・モンスターが大酒を飲んだ後の事であった。
・祈るとき、「アーメン」の代わりに「ラーメン」と言う。
・天国にはストリッパー工場とビール火山が約束されている。また、女性やゲイの信者のための男性ストリッパーも存在している。
・地獄はビールの気が抜けていてストリッパーが性病持ちであるという事以外天国と同じである。
祈りのセリフなどは日本でもジロリアンなどと親和性が高そうである。
コピニズム伝道教会
コピミズム伝道教会(スウェーデン語: Det Missionerande Kopimistsamfundet)は、哲学を専攻する19歳の大学生イーサク・イェショーン(スウェーデン語: Isak Gerson) によって 2010年に創始された宗教で、情報を複製したりファイルを共有することは神聖な行いであるとするものである。スウェーデンに本拠地がある、この教会は、三度に及ぶ申請の後、スウェーデン政府の金融業務法政庁(スウェーデン語: kammarkollegiet)によって宗教的団体として正式に認められている。
コピー・アンド・ペーストのショートカットキーである「Ctrl+C」と「Ctrl+V」を聖なる象徴と考えている。ゆとり世代の僕らは知らないうちにこの宗教を信仰していたということか。まさに僕にとっては聖なる象徴である。
教義も素晴らしく、
・全ての知識は全ての人のためにある。
・知識を検索することは神聖である。
・知識を循環させることは神聖である。
・複製する行いは神聖である。
まさに今の日本のネット事情を表している。「ググレカス」、「2ちゃんねるまとめ」はこの教えから生成されたものなんだろう。そう、若者は知らないうちにコピニズム伝道教会の会員になっていたのだ。
見えざるピンクのユニコーン
有神論を風刺したパロディカルトにおける女神であり、「見えないのにピンク色」という逆説的なユニコーンの形をとっている。 その特徴は有神論の神性に関するいくつかの矛盾を皮肉っている点にあり、無神論者や他の宗教懐疑論者が使用する修辞的な例証として作られた。
空飛ぶスパゲッティ・モンスター教と同じ、既存の宗教を批判するために創始された冗談宗教というか概念。この概念を信じる=無神論者ということになる。
エボン教
ファイナルファンタジーX(以下FF10)の世界の中で、「シン」(FF10のラスボス的存在)は人間の「罪」の象徴であり、人間がすべての罪を償わなければシンは消えないという教え。この教えの中には機械禁止や銃器禁止、質素倹約などが盛り込まれており、人々は制限された世界でひっそりと暮らしている。
罪を償うだけでは消えず、シンの本体である「エボン=ジュ」を倒さない限り、シンは消えないのである。それを隠すためにエボン教の最高指揮者であるマイカ総老師は死人となってまでも総老師として即位し、その教えを広め、人々を騙し続けていた。
ゲーム中にも出てきた話だが、人間の罪なんていつになってもすべて償うことはできない、償ってもまた新たな罪が出続けるだろう。それでもずっと罪を償えばいつかはシンが消えると信じ込ませるほど宗教とは恐ろしいものである。
何が言いたいかと言うと、ユウナレスカたんかわいい。
はてな互助会
さて、ここまで様々な宗教を紹介してきたが、いまいちしっくりこないという方も何人かいることだろう。そんなあなたにお勧めしたいのが、この「はてな互助会」である。
はてな互助会の精神はフランチェスコ修道会やワルドー派などと同じように清貧を第一に禁欲的な生活(ニート)をすることだ。遊説(ブログ執筆)をしながら人々から喜捨(アフィリエイト)を貰って暮らすことを理想にしている。時々、はてな村の村民から迫害され、宗教裁判にかけられて火刑(炎上)に処されることもあるが、相互スターや相互ブクマを糧に日々を生きている。
最近、就職活動や社会人生活を苦に入信する若者が多く、今後日本でさらに大きな広がりを見せることが予想される。
どれを信じるかはあなた次第・・・
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