ブラックバスにアメリカザリガニ、ウシガエルにセイヨウミツバチなど様々な外来種が日本に輸入され、その爆発的な繁殖力によって日本古来の固有種が絶滅の危機に瀕している昨今、実は日本の生物も世界で猛威を振るっているとの情報が・・・
ということで今回はそんな世界に外来種として影響を及ぼしている日本の生物たちを紹介したいと思います。
カブトムシ
小さい頃、親戚のおじさんに連れられて山の中に入り、カブトムシを捕りに行った思い出が。スーパーやデパートでも夏になると売られており、みなさんの心の中にも小さい頃の良き思い出として存在しているであろうカブトムシだが、実は海外では外来種として生態系に影響を及ぼしているらしい。
実は海外だけでなく、北海道でももともと固有の種として生息していなかったので外来生物として外に逃がすことを禁止しているようだ。カブトムシにその場所の樹液を奪われることによってそこの在来昆虫が減少するといった懸念がされている。
確かにあんなに大きな虫に場所を取られると、ちょっと邪魔だよね。(ちょっとだけじゃ済まされないかw)
コイ
食欲が旺盛で、水質の悪い低酸素域でも生活できるほど重要な魚。日本を含むアジアの地域で多く生息する魚だが、現在北アメリカで現地の生態を脅かすまでに繁殖し、固有所が絶滅の危機に瀕している。その勢いは凄まじく、日本に生息するブルーギルやブラックバスなど目じゃないらしい。
確かにどこにでも生息しているコイ。僕の地元でも汽水域(海水と川の水が混ざりあっている場所)でも平気で泳いでいるのを目にする。
スズキ
そう、日本の苗字ランキング2位に君臨する「鈴木」並みに日本に生息する「スズキ」。ルアーフィッシングの対象魚として有名ですが、こちらも海外では外来種として猛威を振るっているようで、特にオーストラリアでその生態系を脅かす存在のようです。どのようにして入ってきたかはわかりませんが、基本日本のどこにでも生息できるほど適応能力が高い魚なので、オーストラリアで元気にしていても驚きはしませんね・・・。
タヌキ
日本なら割とどこでも見かける(?)タヌキ。僕の家の近くにも潜んでいるようで、何度か見かけたことがあります。ちょっと山奥に行くとどこにでもいる気がする。
そんなタヌキですが、今やドイツやフランス、イタリア等で大繁殖しているらしい。もともと毛皮の目的で輸入されたタヌキが野生化し勢力拡大した模様。
生き物の繁殖力、適応能力って凄まじいですね。
ニホンジカ
こちらは世界中で人的に移入されているので、世界の至る所に生息している模様。世界中で見られるのはいいことと勝手に思いますが、交雑種が生まれたり、生態系を破壊するなど問題はたくさん。
奈良公園にいる鹿を見ると、確かにこいつらはどこに行っても適応できるだろうと確信する。鹿せんべいをもらうために降りてきて、定時にしっかり山に帰るところはサラリーマンを彷彿させる。そんな彼らは天然記念物なんだけどね。
クズ
葛切りとして食べたり、簡保役として使用されたりと、日本に古くから存在するマメ科の植物。とっても有用そうな植物なのですが、北アメリカに飼料作物や庭園装飾用として輸入した結果、その爆発的な繁殖力によって有害植物並びに侵略的外来種として指定され駆除が続けられている。現在のクズが生育する面積は3万km^2というから驚きだ。
名前通りクズはクズということ。(持ち込んだ人間が悪いのだがw)
ワカメ
日本では食用として重宝されているワカメ。貨物船が船底の重しとして港の海水を積み込むのだが、その水(バラスト水)によってワカメの胞子が拡散し、世界中に広がった。ワカメの天敵がいない場所でぬくぬくと成長し、害藻として扱われている。
また、日本や朝鮮半島では食用として利用されるものの、他の地域では食べられていないのも要因の一つとなっている。
あとがき
日本の生態系を脅かす外来種ばかりに目が行きがちですが、世界の生態系を脅かす日本の生物も忘れてはなりません。ってか日本の生物も頑張っているんだな!!(喜んではいけませんがw)
食用や観賞用など様々な用途で海外に持ち込まれて大繁殖する外来種達。日本にもブラックバスやアメリカザリガニなど多くの外来種が生息していますが、彼ら自身が悪いわけでもないのに次々と処分されていきます。琵琶湖のブラックバスに至っては一度釣り上げたら再放流は禁止という、とても悲しい運命が待っております。
外来種を持ち込んで成功した事例って聞いたことがないので、絶対にやめたほうがいいでしょうね。むしろ成功例を聞いてみたいものです。
最近は観賞用の昆虫や熱帯魚もかなり多くの種類が海外から輸入されるようになりました。そんな彼らも飼育者が飼いきれないと判断すると近くの川や池、山に放つことによってその地域の生態系を脅かしているようです。アリゲーターガーとかやばいですよね・・・。
飼育すると決めたら最後まで面倒を見るを徹底していきたいものです。
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