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徒然なるままに・・・

就職→起業→独立(いまココ)の日々を綴ります。

爽快なストーリー 「 超高速!参勤交代」

読書記録

各藩の藩主を定期的に江戸に出仕させるという「参勤交代」徳川家光が定めた制度として中学の社会の授業で習った記憶がありますよね。

 

定期的に参勤交代をさせることによって、各藩の財力を減らし、氾濫を防ぐ仕組みとして取り入れられた制度だそうで、結構悲惨な制度ですよね。

 

その参勤交代を題材にした小説「超高速!参勤交代」という本を読んだので、内容や感想を今日は紹介していきたいと思います。

 

 あらすじ

湯長谷藩はつい先ごろ参勤交代を終えたばかりであった。しかし「湯長谷藩の金山の届出に偽りあり」とのことで、突然上様から五日以内に江戸へ参勤せよという参勤交代の名が届く。240キロも離れた江戸へ果たして5日という短い期間でたどり着けるのだろうか?そして参勤交代の裏に隠れた陰謀は果たして何なのか?

代表的な登場人物

内藤政醇

湯長谷藩の殿様。剣の腕は立ち、民にも好かれる人望厚い殿様であるが、昔のトラウマから狭いところがとても苦手。(厠で用を足すときもドアを開けないとできないぐらい)腹話術がとてもうまい。

あそこの大きさはピカイチ。

相馬兼続

湯長谷藩の老中。計算がとても早く、特に窮地に陥った時に奇策を思いつく天才。そろばんを叩き金勘定ばかりしている。奇策が思いついた時には頭に雷が落ちる。

雲隠段蔵

戸隠し流の雇われ忍者。今回の参勤交代のために湯長谷藩の老中相馬によって雇われた。かつては一流の忍者であったが酒に溺れ、妻子に当たるようになり堕落していった。現在は酒を絶って復帰している。

お咲

水戸街道牛久宿の気の強い飯盛り女。政醇が宿泊した宿におり、昔の境遇が自身と似ている政醇に惹かれていく。

松平信祝

将軍徳川吉宗に使える老中。今回の参勤交代を仕組んだ張本人。参勤交代を失敗させ、湯長谷藩にある金山を奪うことを企む。

みどころ

超格安!しかも超高速での参勤交代

普通に参勤交代を行おうとすると、加賀百万石の場合、3000人もの大名行列を従えて行わなければならず、宿泊費用や交通費、行く先々での接待に対する返礼で3000両(現在の額でいうと約3億円)もの額が必要となる。しかし人数を減らす、近道を通る等、相馬の秘策によってその額を140両で行えることとなった。(元々そこまで大きい藩でもないのですが)

その秘策というのが、8人というとても少ない数で参勤交代として出発し、その要所要所で人を借りてあたかも大行列であるふりをして進んでいくというもの。人を借りることは、実際に当時節約のために行われていた方式ではあったが8人で参勤交代に行くということはなかなか真似できないことだろう。

相馬はなかなかの策士で、50名程度の行列を100人以上に見せかける奇策にはなかなか驚いた。(上空から見るともろバレだが)

途中政醇がカゴの中に入っていないこと(閉所恐怖症のため)や借りる予定の人が期間通りにたどり着けなかったため借りれなくなったりと、計画通りにはいかないことも多々あったが、様々な人の力を借りて難所を突破し江戸にたどり着くこととなる。

 

こんな苦労しながら昔の人は参勤交代していたのかと思うとつくづく現代は平和だなぁと思う。特に移動手段が当時早くても馬しかないのであるから大変だ。今なら東京〜仙台間であれば二時間もかからずに行けるのにね。

策士相馬兼続

窮地に立たされれば立たされるほど奇策を思いつく相馬に感心した。先ほども書いた行列の見せ方も素晴らしいし、猿がカゴに入っているのがバレそうになった時も機転を利かせて猿マネをしたり、また磐城平藩の大名行列を借りる際も家紋が違うのでバレてしまうところを逆さにすることで湯長谷藩の家紋に似たものを考え出すなど素晴らしい知恵を持っている。

 

家紋のアイディアが浮かんだ直後は「神の力より、やはり自分の力なり」と調子に乗ってその直後にアイディアが出なかった時は再び神頼みしていたところがとても面白かった。

段蔵の変化

忍びとしてはピカイチの才能を持つが、過去に鬼丸という強者に出会いなんとか倒したものの逃げグセがついてしまった段蔵は次第に職を失い酒を飲んで妻子に当たるようになる。そこで断酒を決意し、妻子には今回の湯長谷藩での報酬を置いて二度と会わないことを決意していた。道中半ばで湯長谷藩を裏切る予定が情に目覚め、最後まで政醇を送り届ける役目を果たす。最終的に鬼丸の弟であり信祝に雇われた夜叉丸と戦い見事相打ちで仕留める。

 

人間として罪を償ったいい人生だったと、尊敬の念で読んでいた。かっこいい生き様です。

政醇とお咲

売りに出されたお咲と、両親と離れ、厳しい乳母に育てられそのことがトラウマで閉所恐怖症になった政醇。二人とも辛い子供時代を過ごしており、その境遇が二人の気持ちを引き寄せることとなった。お咲の強引な閉所恐怖症治療(狭く暗いところでいい思いをしたら忘れられると政醇を強引に襲ったw)によって狭いところを克服できたことがのちに江戸城に進入する際に大変役に立った。

お咲は政醇の居場所を敵の忍びに知られないように瀕死の重傷を負うぐらい酷い拷問に耐えようとした。(最終的には口を割ってしまったが)

 

そんなお咲と政醇が参勤交代後に再会できた時はよっしゃ!と心の中でガッツポーズをしていた。w

その後二人がどうなったかは詳細は書かれていなかったが、おそらく側室になったであろうことが述べられている。

 

あとがき

段蔵は死んでしまったものの、参勤交代を仕組んだ信祝にも一泡吹かすことができ、お咲とも会え、みんなハッピーエンドとなった終わりはなかなかすっきりしていてよかった。

 

映画もされていてAmazonプライム会員なので(自慢か!)かいつまみながら観たが、お咲が政醇を襲うところとかいやらしいところは結構カットされていた。w(深キョンだからね)

あと段蔵が酒を飲んでいたような・・・

 

続編もあるようなので、また読んで記載しようと思う。