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徒然なるままに・・・

就職→起業→独立(いまココ)の日々を綴ります。

あの超高速参勤交代が帰ってきた! 映画「超高速!参勤交代リターンズ」の原作本「超高速!参勤交代 老中の逆襲」

読書記録

参勤交代から帰ってきたばかりの湯長谷藩藩主「内藤政醇」(ないとうまさあつ)の元に江戸幕府の老中「松平信祝」(まつだいらのぶとき)の名によって5日以内に参勤せよと再び参勤交代の命令が出た。

江戸に5日で参勤するなど到底無理な話であったが湯長谷藩一の知恵者である「相馬兼続」(そうまかねつぐ)や相馬が雇った抜け人「雲隠段蔵」(くもがくれだんぞう)など優秀な部下のおかげで無事5日以内に江戸に参勤することができた。

信祝はこれを機に失脚し、蟄居させられた。これにて一件落着かと思いきや再び老中として復活して力を蓄え、今度は湯長谷藩だけではなく江戸幕府を脅かす陰謀を企てるのであった・・・。

果たして湯長谷藩、そして江戸幕府はどうなってしまうのか!?

「超高速!参勤交代 老中の逆襲」を読んだ感想を書いていきたいと思います。(ネタバレありです)

あらすじ

江戸への参勤を終え、時間をかけて帰っている帰路(交代)の途中で湯長谷藩江戸留守居役の秋山から蟄居(ちっきょ)していた信祝が再び老中に返り咲いたとの連絡が届いた。しかもそれだけではなく後2日のうちに湯長谷藩は交代を終えなくてはならなくなり、しかも江戸城天守閣再建の普請をせよとの命がくだった。途中まで来ているとは言え、ただでさえ湯長谷から現在いる場所「牛久」までは往路でさえ4日かかったというのに今度はその半分の時間で湯長谷まで帰らなくてはならない。そして江戸城天守閣再建の再建はどうするのか・・・!?窮地に立たされた湯長谷藩の運命は!?

※蟄居とは、家の中にとじこもって外出しないことである。

 みどころ

信祝の怨念の強さ

一度は失脚した信祝であったが、将軍徳川吉宗が日光に参拝しているのをいいことに江戸幕府で重要な地位についており、信祝の邪魔となるものを柳生一族の力を借りて暗殺していった。また金により人を意のままに操り、蟄居していたはずの信祝は再び老中に返り咲いたのであった。信祝に煮え湯を飲ました政醇と将軍吉宗を許すまいと様々な手を使って政醇を陥れ、さらには将軍吉宗の殺害も企んでいた。

実は吉宗は日光へ入っておらず、信祝をおよがせるために嘘をついていたことと、政醇を苦しませることを目的としてゆっくりといたぶっていたのが仇になり最終的にすべての悪事がバラされ、改易とされてしまった。

※改易とは、江戸時代に侍に科した罰で、身分を平民に落とし、家禄(かろく)・屋敷を没収するもの。切腹より軽く、蟄居(ちっきょ)より重い。

たがが一万五千石の小さな藩主にコケにされ、さらには蟄居の命が下るなど、散々な目にあわされた恨みとは本当に恐ろしいものだ。ただその執念で再び莫大な富を築き、暗殺をし、根回しをして再び老中に返り咲く手腕はすばらしいと思った。敵ながらにして天晴れである。

相馬兼続の秀逸さ

前回の江戸への参勤の時もそうだったがこの相馬という男は本当に頭の回転が早い。牛久から湯長谷へ2日で戻らなければならないとなり、さらには江戸天守閣の普請の手伝いをせよとの命令に最初は絶望するものの見事に策を練る。

江戸城天守閣再建のお金が足りないのであればその令状を湯長谷藩に届かせないようにするためにお色気仕掛けで誘い出し、将軍が戻ってくるまでひたすら閉じ込めておくという策を聞いた時には聖闘士星矢の千日戦争が思い出されたほどだ。(意味があっているか知らないがw)またそのお色気攻撃要員として政醇の妹である琴姫と政醇と祝言を挙げる予定のお咲を使うというところがなんともすごい。いくら家老とは言っても政醇に近しい人物を使うということが驚愕である。普段は腕っ節がめっぽう強く男勝りの琴姫がお咲の手ほどきで吐息を練習しているシーンはなかなか面白かった。

もちろん行く先々で様々な困難が待ち受けていたのだがそれを見事にかわす相馬の頭の回転の速さには今回もぜひ注目していただきたい。

これだけ頭の良い家老ではあるが、皆からはいじられキャラで通っており結構ひどい扱いを受けているのもまた面白い。

最強の武士政醇

湯長谷藩武具奉行の荒木や生きてはいたものの、娘を人質にされて政醇と戦わなくてはならなくなった雲隠段蔵など数々の兵がいるがやはり一番強いのが藩主の政醇である。普段は人情が厚く、誰からも信頼され、また人を信じすぎるところがある政醇だが、一度剣を抜くと彼に勝てる者などいない。

柳生厳との最後の戦いでも後の先を行く相手に対し、後の先の先を行ってしまうものだから、神夢想流とはめちゃくちゃ強いんだなぁと感心してしまった。やっぱり主人公は最強だということか。

あとがき

最後は信祝を改易させることもできめでたしめでたしで終わるのがまた爽快である。いちいち説明があるところやところどころ表現に?となるところもあるが軽くて読みやすくとてもオススメの作品。

今年の九月に「超高速!参勤交代リターンズ」として映画化されているのでその前に読んでおき、映画との違いを楽しむのも面白いかもしれない。

 前作の感想はこちら!!

 

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